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『医師が患者の目を見て診察できる様にしたい!』

​-kanata株式会社のチャレンジ-

電子カルテの登場は、病院内外の情報共有が進むなど様々な効用をもたらしました。

​近年では、診療科や診療スタイルに相応しい多種多様な電子カルテが登場し、医療のIT化も劇的に進んでいます。

その一方で、様々な課題も指摘されています。なかでも医師と患者のコミュニケーション、院内のコミュニケーションが不足しがちとの声が大きくなっています。

​このような課題を解消して電子カルテと医師・患者を橋渡しすべく、私達は2020年9月に構文解析技術と音声認識、RPAを組み合わせたツールの提供を始めました。これにより、あたかも医療秘書が医師の代わりに電子カルテに入力してくれる様な環境が実現しつつあります。

電子カルテが医師をPCに縛り付けている事への気付き

代表の滝内が息子を連れてクリニックに行った時に、診察時に医師と目が合わない事に気づきます。その診察後に、息子と会話を交わしています。

滝内:「なぜ、お医者さんはこんなに冷たいんだろうね?」

息子:「パパ、お医者さんもパソコンとかで忙しいんだよ。大変なんだよ」

​電子カルテの開発に10年以上関わってきた滝内が、データの入力や確認などで医師をPCに縛り付けており、この事が医師や患者にストレスを及ぼしている事を強く感じた瞬間でした。

​医師も患者としっかりと向き合って診察をしたい

お世話になっている医師の方に、医師が患者と目を合わさない体験の話をした時に、「医師も患者としっかりと向き合って診察をしたいよ。ただ、医師が患者の目を見て診察ができなくなったのは電子カルテの設計にも問題がある。」と指摘された事がありました。

そこで、医療現場を思い返してみると、慌ただしく次々と診察を実施しなければいけない中、様々な機器やPCを使いこなして奮闘しておられる医師の方々が思い浮かびあがってきました。

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音声認識に着目

これらの解決策として、今から5年程前に”siri”や”OK Google”を通じて普及し始めていた音声認識に着目します。音声認識した結果を電子カルテに登録する事ができたら、医師もPCから開放できるのではないかという思いから研究を進めます。

音声認識の精度など研究しながら、電子カルテに登録できるパイロット版の開発が完了したところで、お世話になっている医師の方々にデモを行い意見を伺いました。

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データやオーダーの入力の手間がなくならないという厳しい指摘。

​そこから構文解析というプログラムと出会い研究開発が始まる。

「音声認識だけではバイタルなどのデータや処方などのオーダーの入力の手間は削減できない。だからこのパイロット版では、滝内が実現した事は無理」厳しいご意見が返ってきました。

そこから音声認識を通じてオーダーが発行できる仕組みの模索が始まります。

​一緒に開発を進めてきたエンジニアとのやりとりから、構文解析というプログラムと出会います。これが、実現したい世界観につながると感じ、音声認識と構文解析の研究開発を3年間の時間を費やして地道に進めていきます。そして、2018年8月に医療秘書の知識に基づいた構文解析を搭載した電子カルテのプロトタイプが完成します。

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kanata株式会社の創業とVoice-Karte誕生

お世話になっている医師の方々にプロトタイプのご意見を頂きながらサービスのブラッシュアップを続けると共に、このサービスの事業化を進めるべく仲間3人で2018年11月にkanata株式会社を創業しました。

そして、2019年1月医療秘書機能付きクラウド電子カルテを『Voice-Karte』と名付け、サービスリリースに至りました。

このVoice-karteは、医療秘書の知識に基づく構文解析と音声認識を組み合わせる事により、患者との診察中の会話からバイタルなどのデータを生成し、処方・検査・処置等のオーダーの下書きを自動で作成できます。

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​この結果、医師は自動作成されたデータやオーダー案を確認・修正・承認するだけでよくなり、PCに縛り付けられるのではなく患者としっかりと向き合った診察が実現できる様になります。

音声認識と構文解析だけを活用したいという多くのご要望

Voice-Karteの営業を開始する事でご利用頂くクリニックが増加する一方、現在利用している電子カルテに構文解析と音声認識だけを活用したいというお声を多く頂きました。

この多くのご要望にお応えするべく、「医療秘書の知識に基づく構文解析」と「音声認識」に「RPA」を組み合わせ、診察中の発話をSOAP形式に整理を行い現在ご利用されている電子カルテと接続し情報の種類毎に転記するツールの開発を進めました。

​そして、2020年9月にスマート医療秘書=kanata!=と名付けサービスのご提供を開始致しました。

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紙カルテを利用しているけど・・・というご相談から紙カルテご利用ユーザー向けサービス開始

スマート医療秘書=kanata!=のご提供を開始していると、将来的に電子カルテの導入を検討しているけど、現在は紙カルテで運用していて、このサービスは紙カルテでは効率化ができないの?というご相談を頂く機会がありました。

そこで、構文解析までは同様の運用でRPAの転記先を電子カルテから紙カルテ用のワードやエクセルなどのテンプレートにすればご利用頂けると気づき開発着手いたしました。

診察中の発話をSOAP化して紙カルテのテンプレートに転記を行い、紙出力してファイル保存という運用が可能となりました。

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Voice-Karteで培った技術を活かしたオプションサービスで業務支援

診察中の発話を音声認識でテキストにしてSOAP化して転記というサービスに、オーダー発行を簡便化できないかというご相談など、ありがたい事で様々なご意見を頂いております。

オーダー発行支援は、Voice-Karteにてオーダー候補を抽出した技術を活かすとできる為、スマート医療秘書=kanata!=のオプションサービスとして、ご案内を進めています。

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会話を記録する重要性を再認識

医師に限らず人々は会話を通じて得た情報を記録する際に、主観に基づいて要約してしまう事が多くあります。記録する時には大事な情報ではないと思っても、先々では大事な情報であった事に気づくのですが、後の祭りで大事な情報が抜け落ちてしまっている事があります。

特に昨年から猛威をふるっている新型コロナ感染症の様な未知の病気が数年おきに生まれてくる現代では、診察中の会話を要約せずに整理して記録する事が、振り返りを行う上でも非常に重要ではないかと考えています。

構文解析と音声認識により、ドクターは思考に専念すると共に診察を記録するという本来のカルテの運用を実現しカルテに記載された情報の充実化に貢献すると考えています。

そして、診察中の発話を含めた多量に記録されたデータを人工知能に読み込ませることで、見落としている可能性のある病気の兆候や体調の変化などを発見し、医師にアラートを出す事ができれば、医療の進歩の一助になるのではないかと、今後の開発にチャレンジをしていこうと考えています。

​『kanata』への思い

電子カルテが医師をPCに縛り付けている事を気づかせてくれたのは、代表の滝内の息子でした。

この時に気づきを与えてくれた滝内の息子は白血病と闘い幼くして命を落としてしまいました。

滝内の息子の名前が『奏向(かなた)』です。

息子の『奏向(かなた)』が診察室で感じた不安を味わう事がなくなる様に、サービスの開発と自らが成長しチャレンジを続けていきます。

​これが『kanata』を社名とサービス名称にした滝内と全スタッフの思いです。

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​『奏向(かなた)』と共にkanata株式会社の全スタッフはチャレンジを続けます